Ca tourne. 雲が回って天気が変わる
2012年 12月 30日
晦日になった。
下のマレの浸水の状況は昨日とほぼ変わらず
これ以上はひどくならないように願う。
この辺りの畑にやってくるマレの人は
特に嘆くこともなく、淡々としているように見える。
みな慣れているのだな。
子どもの頃からマレで野菜作りを手伝ってきたという高齢のマレ仲間もいるからな。
朽ちた木をこうやってベンチのように置いておくのもいい。
畑のお隣の二コルおばさんも
おじいさんに連れられて子どもの頃から畑に来ていると聞いた。
年の瀬の穏やかなマレ
空と木々と土と水と・・・毎日の変化するものが集まっている。
グレーの空に揺れる木もいい。
この空の灰色も、ぞくぞくっとするくらいいい。
奥に見える木々たちが、揃って蔦に覆われているのがおもしろい。
風に雲が流れている。
我が島のそばに白鳥が見える。
黒い雲が西から風に乗ってやってきた。
こういうとき、マレの人たちは「 Ca tourne. 」と言う。
天気が変わるよ、風向きがかわったね、雲行きが怪しいね・・・
そういうような響きに聞こえる。
tournerは、基本的に「回る」の意味だ。
マレの広い空を見ると、雲がマレの上で大きく回ってるように見える。
tournerは、興味深い動詞だ~
雲が回って、天気が変わって、雲を追っていると目も回りそうで・・・
ヤドリギは、そんな空を見上げてるんだな。
のんびりそんなことを思っていたら、天気が変わって!
大粒の雨が降ってきた!
走れ! 走れ!傘がない!今日に限って持ってこなかったぁ。
そして家の近くまで来たら、向こうに明るい空。
雲が回ったのか、私たちが回ってきたのか・・・
明るい空の下、グレーの空の下、雨の下
いろんな空の下で過ごして、この一年も過ぎていく。
新しい年も同じだな。
でも、きっといい風がたくさん吹くぞ。
怪しい風は、プラタナス並木が防風林となって追い払ってくれるに違いない。
「あたしは、昨日の畑仕事でくたくたです。
今日は体力を蓄える日。
そんな日は、いっぱいいびきをかきます。
でも、いい匂い!どうやら
黒豆らしきものと昆布巻きらしいものが
お鍋でぐつぐつ言ってるらしい~」 ^^
by echaloter
| 2012-12-30 23:27
| 風によせる言葉